リリース
DataRobot AI Cloud 8.0
あらゆる業界の企業がさまざまな課題と不確実性に直面しています。DataRobot AI Cloud 8.0 は、組織が変化する市場環境に対応し、成長の加速、運用コストの削減、カスタマーエンゲージメントの向上といった明確なビジネス成果を上げられるよう支援する、ミッションクリティカルなイノベーションです。
DataRobot AI Cloud 8.0 は、40 を超える新機能と強化された機能を提供することで、世界で最も信頼され、広く導入されている AI プラットフォームをさらに強化しています。新機能には、以下のものが含まれます。
- AI アプリケーションビルダーでの時系列のサポート
- オンプレミス環境を含むマルチクラウドアーキテクチャ全体に拡張された Continuous AI
- 接続性の強化により、Microsoft Active Directory を利用した Azure Synapse SQL との接続および Snowflake でのスコアリングコードの実行を実現
これらの新機能を組み合わせることで、あらゆる企業が、より的確かつインテリジェントな予測を活用して、極めて予測が困難な市場にも対応できるようになります。
AI を活用したインサイトを適切なタイミングで入手できることは非常に重要です。時系列デプロイを基にインテリジェントなアプリケーションをすばやく構築し、実用的な予測をわずか数分で利用できるようになりました。
DataRobot AI Cloud 8.0 は、本番環境のすべてのモデルを継続的に監視し、どのモデルも最高のパフォーマンスで動作するよう維持しながら、ドリフトの調整、変化する倫理基準への適応、ガバナンスポリシーへの対応を行っています。新型コロナウイルスや経済情勢の変化など、現実世界の変化にあらゆる企業が日々対処している今、DataRobot AI Cloud 8.0 が提供する継続的な監視がこれまで以上に重要になっています。
また、AI Cloud プラットフォームの接続性を拡張して Azure Synapse SQL データへのアクセスを可能にし、DataRobot のスコアリングコード(英語)を Snowflake で直接実行できるようにしたことで、大規模なデータセットを迅速に保存できるようになりました。これにより、すべてのお客様が AWS Redshift、Oracle、SAP Hana、Google BigQuery などの幅広いデータソースに接続して、完成度の高い高品質のモデルを構築できます。
さらに詳しくご紹介しましょう。
予測 AI アプリケーションでビジネスユーザーを支援
多くのグローバル市場が長引くパンデミックへの対応から日常を取り戻しつつあるとはいえ、市場の先行きは不透明なままです。今や、迅速で正確な意思決定はかつてないほど業績を左右する時代となりました。現場の意思決定者に実用的なインサイトを提供することがますます求められる中、自動予測のためのツールを活用する方法を模索する企業が増えています。
AI アプリケーションビルダーでの時系列予測のサポート
AI を活用した予測を手軽に活用。DataRobot AI Cloud 8.0 では、市場をリードする時系列機能が AI アプリケーションビルダーで利用できるようになりました。Automated Time Series により、高度なアルゴリズム、自動化、時間認識ガードレールを利用した堅牢な AI ドリブンの予測を行えます。予測結果は、柔軟なデプロイオプションですぐに現場に提供できます。こうしてエコシステムのあらゆる場所に AI ドリブンの予測がネイティブに組み込まれます。そして、AI アプリケーションビルダーによって、デプロイ済みのどの時系列モデルを使用しても、AI アプリケーションを全面的にカスタマイズして構築できるようになりました。コーディングはまったく必要ありません。そのアプリケーションから、新しいデータで予測値と実測値を比較したり、時系列での予測の説明に関するインサイトを取得したり、各予測の理由を分析したりすることができます。また直感的なインターフェイスで、インサイトを最も必要とする主要な意思決定者と迅速かつ簡単に共有できます。
AI アプリケーションビルダーに時系列機能が組み込まれた結果、変わりやすい市場の状況を予測し、絶えず変化する環境に適応するインテリジェントなアプリケーションを構築できるようになりました。
本番環境の AI を支える継続的な自動化と信頼性
このパンデミックで、私たちは機械学習モデルが一夜にして機能しなくなる可能性があることを目の当たりにしました。2019 年のデータでトレーニングしたモデルを使用しても、2021 年の市場状況を把握して対応することができませんでした。つまり、多くの AI システムが意思決定者に誤った提案を行い、そのせいでリスクが高く、失敗につながる経営判断が促されたのです。DataRobot AI Cloud 8.0 の特徴は、人間参加型(Human-in-the-loop)による自動化の強みを活かすことで、このような失敗を防止できるという点にあります。今回のリリースでは、オンプレミスユーザーに Continuous AI をご利用いただけるようになりました。Continuous AI では、Automated Machine Learning(AutoML)と Machine Learning Operations(MLOps)のそれぞれの長所を組み合わせることで、モデルのライフサイクル全体にわたって継続的にモデルを改善します。
Continuous AI
将来の業績を守るために、今、ビジネスに最適なソリューションを見つける。新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大のような予期せぬ出来事により、システム、プロセス、モデルが一瞬にして機能しなくなる可能性が明らかになりました。しかし、DataRobot MLOps の不可欠な要素である Continuous AI を使用すれば、すべての実稼働モデルを自動的に管理し、現実世界の混乱に関係なく、最高のパフォーマンスを維持できます。
Continuous AI では、複数の MLOps 再トレーニング戦略を作成し、実稼働しているモデルを任意のスケジュールに基づいて自動で更新できます。例えば、精度が所定のしきい値を下回る、データドリフトが発生する、あるいは企業活動の基本である信頼性、倫理、バイアス防止の強化にモデルが追いついていない等の場合に更新するように設定できます。Continuous AI は現在の実稼働モデルを再トレーニングするだけでなく、同じプロセスの一環として、多数の新しいモデルを生成してテストし、上位のモデルをチャレンジャーモデルとして推奨することもできます。チャレンジャーモデルはその後、時系列に沿って予測データと照らし合わされ、そのうちの 1 つを新たなチャンピオンモデルとして昇格させるかどうかをユーザー(またはシステム)が決定します。
チャレンジャーモデルのインサイト
本番環境の AI に関する評価、比較、意思決定。チャレンジャーモデルと再トレーニング戦略に加え、チャレンジャーモデルとチャンピオンモデルの直接比較に重点を置き、説明可能性の向上とインサイトの強化を行いました(全指標での精度サマリー、リフト、デュアルリフト、ROC、予測の違いなど)。
トップレベルの接続性と AI Cloud プラットフォームエコシステムの進化
データ収集量の大幅な増加に伴い、どの企業においても、従来のエンタープライズシステム、オンプレミス環境、データクラウドなどに広く分散した幅広いデータを処理しています。しかし、データをより正確に把握するには、複数のソースを組み合わせて可能な限り広範なデータを活用し、より包括的かつ品質と精度の高いモデルを構築できなければなりません。DataRobot AI Cloud 8.0 では、トップレベルの接続性を提供することで、あらゆる企業が価値実現までの時間を短縮し、障壁を取り除けるだけでなく、より多くの種類のモデルを扱えるようになりました。また、現在市場で広く利用されている約 75 の主要なデータソースを対象にあらかじめ構築された包括的な連携機能が備わっており、Snowflake を含む一般的なクラウドデータストアへの書き戻しを可能にしています。
Active Directory を利用した Azure Synapse SQL との接続
Azure Synapse SQL との接続。DataRobot AI Cloud リリース 8.0 では、Active Directory を利用した Azure Synapse SQL との接続が追加されました。このコネクターにより、Azure Synapse Analytics に接続してライブラリのインポートやエクスポートを行えます。エクスポートする際に、コネクターから Azure Data Lake サービスにデータをアップロードすると、そのデータが SQL Data Warehouse でテーブルとして表示されます。
Snowflake でのスコアリングコードの実行
Snowflake などのお気に入りのツールで予測を効率化。Snowflake の新しい Java UDF を使用して、DataRobot のスコアリングコードを Snowflake から直接実行できるようになりました。この機能により、Snowflake からデータを抽出してロードする必要がなくなり、大規模なデータセットのスコアリングを高速に実行できるようになりました。モデルを Java ファイルにエクスポートすることで、DataRobot モデルの予測をどこでも好きな場所で実行できます。
その他の機能
以上は、DataRobot AI Cloud リリース 8.0 の主な機能のほんの一部にすぎません。DataRobot コミュニティにご参加いただくと、本リリースについて質問等ができます。