その他 Archives | DataRobot https://www.datarobot.com/jp/blog/category/その他/ Deliver Value from AI Tue, 12 Sep 2023 13:16:36 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.4.3 The Next Generation of AI: Dan Wright(CEO)x Debanjan Saha(新 COO)特別対談 https://www.datarobot.com/jp/blog/the-next-generation-of-ai-a-conversation-with-dan-wright-and-debanjan-saha/ Tue, 08 Feb 2022 09:44:02 +0000 https://www.datarobot.com/jp/?post_type=blog&p=8742 Debanjan Saha は DataRobot の President 兼 Chief Operating Officer(COO)として就任しました。COO として AI Cloud プラットフォームの拡張し、世界中の組織が AI によって革新的な価値をより早く享受できるように尽力します。

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(このブログポストは The Next Generation of AI: A Conversation with Dan Wright and Debanjan Saha の和訳です)

この度、Debanjan Saha を DataRobot の President 兼 Chief Operating Officer(COO)として 迎えることができ、大変うれしく思います。Debanjan は、成長過程の重要な岐路に立つ DataRobot において、世界中のお客様にイノベーションとインパクトを提供していきます。

AI は、サプライチェーンのレジリエンスや無数の病気における治療と予防の促進など、ほぼすべてのビジネスと業界を変革する可能性を秘めています。DataRobot は、Fortune 50 企業の 3 分の 1 を含む、あらゆる業界の組織と連携しています。McLaren Racing、Lenovo、Mars などのお客様と協力し、収益の大幅な増加、業務の合理化、コストの削減、イノベーションの推進に取り組んでいます。

Debanjan は、Google、Amazon Web Services、IBM など、世界で最も革新的で成功を収めているテクノロジー企業で 20 年にわたり製品、エンジニアリング、運用の分野でリーダーシップを発揮してきた先見性のある技術者です。DataRobot では COOとして、AI Cloud プラットフォームの拡張を推進し、より多くのお客様にその価値を認識してもらい、より迅速かつ大規模な成果を得られるよう尽力していきます。

それでは、Debanjan の話を聞いてみましょう。

DataRobotに興味を持ったきっかけは何ですか?

DEBANJAN: これまでも私はお客様とお話しする機会が多かったのですが、そこで初めて Dan や DataRobot のことを知りました。DataRobotは、最も一般的に導入されている AI ソリューションでした。

民間・公共を問わず、最も成功している組織がさらに成長し、より効率的になるためには、AI が必要不可欠です。組織は、AIが真の競争力となることを理解しています。しかし、AI ソリューションから期待される結果を得るために、多くの組織が直面している乗り越えなければならない課題を目の当たりにしてきました。

DataRobot は、次の時代を牽引するユニークなポジションにいます。DataRobot ならデータサイエンティストからデータエンジニアITユーザーからビジネスユーザーまで、チーム全体が統一されたプラットフォーム上でコラボレーションすることが可能です。DataRobot は、市場のどのソリューションよりも、AI から価値を生み出すまでの時間を短縮することに重点を置かれています。そのため、チームが全くのゼロから始める必要がないよう、各業界に特化したソリューションアクセラレーターを用意し、プラットフォーム全体の自動化を実現しています。また、最前線の意思決定者にも AI を活用したインサイトを届けられるように構築されています。

DataRobot が提供する機能はエンタープライズ対応であり、重要なガバナンス、セキュリティ、コンプライアンス (法令遵守) によってビジネスを保護し、銀行ヘルスケアなど規制の厳しい業界における専門知識を活用して、DataRobot に組み込まれたすべてのAIソリューションがミッションクリティカルな結果をもたらすよう配慮しています。

私は AI を民主化することで、一部の人だけでなく組織全体がデータの驚異的な力を活用し、次の変革の流れを推進する、という DataRobot のビジョンを信じているのです。

DataRobotの最大のビジネスチャンスは?

DAN: 2021 年は DataRobot にとって飛躍の年でした。将来の成長と投資を加速させるためにシリーズ G ラウンドを調達し、何百もの新機能を備えた DataRobot AI Cloud をリリースし、素晴らしいリーダーを迎え入れました。しかし、お客様のために達成できることのほんの一部にすぎません。

DEBANJAN: Google、Amazon Web Services、IBM では、世界中の組織によって生成されるデータの爆発的な増加を目の当たりにしました。実際、今後 5 年間で生成されるデジタルデータの量は、デジタルストレージの開始以降に生成されたデータの量の2倍になると予測されています。

どの組織も、この膨大なデータを価値あるインサイトに変換する必要に迫られています。AI は、データをインサイトとインパクト、そして競争力に変える要素であり、DataRobot はこれを実現する明確なマーケットリーダーです。

クラウドプロバイダーが企業のデータアクセス方法に革命を起こしたように、DataRobot AI Cloud は AI に革命を起こし、すべての AI/ML イニシアチブの単一記録システムとして、多様なデータや環境から深いインサイトを引き出し、価値実現までの時間を短縮します。

世界最大級のクラウドプロバイダーでの経歴がありますが、DataRobot のクラウドへのアプローチはどのように違いますか?

DAN: 私たちはお客様のニーズに応えるために、マルチクラウドアーキテクチャには非常に多くの技術イノベーションを注いできました。また、パブリッククラウドプロバイダーは、戦略的パートナーエコシステムの重要な一部であり続けています。

DEBANJAN: 大多数の組織にとって、マルチクラウドは現実のものとなっています。プロバイダやシステムが異なれば、データの保存方法やアクセス方法も多様になります。企業は、環境間の移植性を確保しながらも、必要な場所に導入できるようなオプションを備えたソリューションを必要としています。

DataRobot AI Cloud は、マルチクラウドに特化して構築されており、パブリッククラウド、データセンター、およびエッジを組み合わせて柔軟に作業することができます。AWS、Google Cloud、Azure、VMware などの主要なクラウド企業と提携することで、データの場所やお客様がどこにいるかにかかわらず、そのデータの価値を活用できるよう支援します。

これまでのキャリアから得た経験の中で、DataRobot やお客様に活かせるものはありますか?

DEBANJAN: キャリアを通じて、役割や会社に関係なく、本当に重要なことが3つあることに気づきました。

まず、お客さまを中心に考えることです。私は、何を構築すべきか、製品をより良くし続けるためのフィードバックや何が機能し、どんな結果をもたらすのかをいつもお客様から学んできました。

第二に、大きな夢を持ち、賢くリスクを取ることです。キャリアの中で大きな成功を収めてきましたが、それは失敗なくしてはあり得ませんでした。私はこれからも大きな夢を持ち続け、チームや周りの人たちが同じように取り組めるように努力していきます。

最後は、実行することの重要性です。アイデアは重要ですが、実行が伴わなければあまり価値がありません。どうすればチームがより早く、より賢く、より良く物事を成し遂げられるかを常に考えています。

今後、DataRobot にどのようなインパクトを与えたいですか?5 年後のビジョンはどのようなものですか?

DEBANJAN: Dan をはじめとする素晴らしい DataRobot チームと密接に協力しながら、DataRobot の成長と規模を拡大させることです。そして最も重要なことは、世界中のお客様にさらなる大きなインパクトとイノベーションを提供することだと思っています。お客様とも密接に協力し、DataRobot を次のレベルに引き上げることをとても楽しみにしています。

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サービスプロバイダー向けのパートナープログラム https://www.datarobot.com/jp/blog/datarobot-partner-program-for-service-providers/ Fri, 04 Feb 2022 00:48:52 +0000 https://www.datarobot.com/jp/?post_type=blog&p=8583 お客様の中には、自社データを活用して自社のビジネス課題を解決するだけでなく、社外のクライアントのビジネス課題を解決したいというご要望が増えてきております。本ブログでは、特定の業務課題に対して、予測サービスプロバイダーとして提供可能なパートナープログラムについてご紹介します。

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はじめに

DataRobot で新規ビジネス開拓を担当しておりますビジネス・ディベロップメント・マネージャーの五十嵐です。近年においては、DataRobot を使いこなしているお客様の中には、自社データを活用して自社のビジネス課題を解決するだけでなく、社外のユーザーに対してのビジネス課題まで解決したいという事をご要望される事が増えてきております。これらの解決方法には、個別のコンサルティングで提供する方法もありますが、AI ユースケースとして鉄板ネタとなるテーマについては、予測アプリケーションとして提供するニーズも増えてきております。本稿ではこれらのニーズにお答えすべく、サービス提供型の新しいパートナープログラムについて紹介させて頂きます。

サービスプロバイダー向けのパートナープログラム

この度、弊社では DataRobot ユーザーによる社外サービス展開のニーズに応えるべくサービスプロバイダー向けのパートナープログラムを発足いたしました。このプログラムでは、DataRobot ユーザーであるお客様が外部のユーザや企業に対して AI 予測サービスとして提供する方法についてご紹介いたします。

既にこの取り組みは、日本国内でも開始されており、野村総合研究所様とアシスト様が共同で提供されているAI 発注支援サービスなどが挙げられます。

DataRobot ユーザー様から同様の AI 予測サービスを社外に展開したいというお問い合わせを頂く機会が増えております。そこで、AI 予測サービス・プロバイダーとして成功するために抑えておきたいポイントや、サービス提供パターンについて説明させて頂きます。

AI 予測サービス・プロバイダーとして成功するために抑えておきたいポイント

予測アプリケーションを自社サービスとして提供したいという相談は多数頂きますが、サービス化まで至るケースは残念ながらごく僅かです。そこで、予測アプリケーションサービスを立ち上げるまで抑えておきたい重要なポイントを6つ説明させて頂きます。

  1. 予測アプリケーションとして提供する予測のターゲットを何にするか?(例:来客者数、売り上げ予測、出荷予測など)
  • クライアントに対して、どのような予測サービスを提供したいのか?アプリケーションとして何を予測したいのか?が明確になっているかどうかが非常に重要です。また、このサービスがどういったカテゴリーに顧客に提供するものなのか?といった顧客ターゲットも合わせて検討いただく必要があります。
  1. 予測アプリケーションの導入効果
  • クライアントの現状のプロセスと比較して予測サービスを導入する事でどのような費用対効果がでるのか?をクライアントに提案できるかどうかを検討頂く必要があります。(費用対効果が高ければ高いほど、付加価値の高いサービス提供が可能になります。)
  1. 予測サービスのために構築する予測モデルに必要な教師データおよび予測データの収集が整理されているか?
  • 提供したい予測サービスの実現可否の一つとして、データの有無があります。また、データがある場合においても、そのデータを収集するためのプロセスを明確化する必要があります。
  1. 予測サービスのために構築する予測モデルの評価はできているか?
  • 教師データを元に機械学習で開発された予測モデルが期待される精度を出せるかどうかを事前に評価する必要があります。精度が出ない場合、費用対効果も低くなってしまうため、そもそもサービス提供を成立させる事ができません。
  1. 予測サービスの運用体制は考慮されているか?(例:Web アプリケーションの一部として提供等)
  • 予測モデルを社外ユーザーに提供した後、どのように継続的にサービス提供を行うのかを検討する必要があります。提供方法の検証だけでなく、モデルの精度監視や管理、モデル更新のタイミングまで計画に入れる必要があります。
  1. DataRobot を利用してサービス提供する担当者のアサイン
  • DataRobot を使う事で継続的な社外サービスを提供が可能な人材(シチズンデータサイエンティスト、AI エンジニア等)を組み入れた体制を組む必要があります。

これ以外に考慮しておきたいポイントとしては、サービスを提供する際にすでに同様のサービスを提供している他社サービスと比較して差別化できるか?があります。よくある差別化ポイントの例としては、以下などがあげられます。

  • DataRobot を利用する事による精度向上やモデル監視サービス
  • サービスプロバイダー自身が保有しているデータを活用する事による高精度サービス、もしくは RPA などを連携した予測結果の実行サービス(例:発注伝票作成)、または予測アウトソーシング(例:コールセンターのアウトバウンドにおける顧客ターゲティング)

サービス提供の実施においては、これらのポイントを明確化しないとサービスの立ち上げ自体が困難になります。予測サービスを検討される際は、是非、上記のポイントを十分にご検討ください。

予測サービス提供パターン

続きまして、クライアント企業への予測サービスの提供パターンについてお話します。

外部へのサービス提供は、「① 教師データを活用したインサイトの外部提示」、「② 予測データを活用したアプリケーションサービス」の2種類に分けられます。また、これらの2種類のサービス提供は、利用するデータが自社データなのか、クライアントデータ(社外ユーザーデータ)なのかでも、提供パターンが異なります。そこで、それぞれの提供パターンに分類してご説明したいと思います。

教師データを活用したインサイトの外部提示

A120 table 1

パターン1は、教師データが DataRobot ユーザー様が自社で保有している教師データを活用して、クライアントに教師データを活用した予測モデルによるコンサルティングサービスを提供するケースです。この場合は、DataRobot ユーザー様が保有している DataRobot ライセンス契約の範囲内にて提供可能です。

DataRobot ユーザー様がクライアントから教師データを預かり予測モデルを構築しコンサルティングサービスをクライアントに提供するケースです。この場合はMSP契約を DataRobot ユーザー様と DataRobot 社で締結頂く必要があります。

予測データを活用したアプリケーションサービス

A120 table 2

パターン3と4は、教師データではなく予測データを活用したクライアントへのアプリケーションサービスになります。この場合は、全て MSP 契約締結が必要になります。

パターン3は、予測データに自社保有データを利用するケースです。この場合は、DataRobot ユーザー様が保有しているライセンスで提供可能ですが、一部のライセンスでは MSP サービス提供不可となりますので、DataRobot までご確認をお願いします。

パターン4は、予測データにクライアントデータを利用するケースです。この場合、本来であれば、クライアントが DataRobot ユーザー様としてライセンスをご契約頂く必要がございます。そのため、本ケースに該当する場合は、提供形態などの条件につきましては DataRobot まで個別にご相談ください。

おわりに 

本稿では、サービス提供型のパートナープログラムについてご説明しました。

AI Cloud プラットフォーム「DataRobot」は、今日におけるAIの需要や課題、機会に対応するために構築された新しいアプローチです。単一の記録システムによって、あらゆる組織が本番環境へのAI導入を加速でき、なおかつAIのライフサイクル全体で継続的に最適化を実現する統合環境として、データサイエンティスト、シチズン・データサイエンティストを含めあらゆるユーザーがコラボレーションできる点が特徴です。

しかし、全ての企業が自社のみで AI 活用を成功させ、課題解決ができる訳ではありません。そのため、DataRobot では、サービス提供型のパートナープログラムにより、AIで解決できるビジネス課題に取り組んでいきたいと考えております。DataRobot は進化し続けるプロダクトと共に、お客様を引き続きサポートしていきます。

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アスクル様、イーデザイン損保様、ニトリホールディングス様、ダイハツ工業様、カシオ計算機様など、多数のお客様事例講演をご視聴いただけます。

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2022 年に AI で成功を勝ち取る 10 のキーポイント https://www.datarobot.com/jp/blog/10-keys-to-ai-success-in-2022/ Tue, 28 Dec 2021 01:33:37 +0000 https://www.datarobot.com/jp/?post_type=blog&p=8047 本ブログは「2022年にAIで成功を勝ち取る10のキーポイント」と題して、AIの巨大なパワーを活用することで、企業がデータをどのように活用できるかを深く掘り下げていきます。2022年のビジネスにおけるデータ活用のヒントとなれば幸いです。

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2021 年の日本では、長く続くパンデミックのもたらす生活様式の変容から顧客接点のデジタル化やリモートワークといった、DX(デジタルトランスフォーメーション)が確実に定着し、今まで取得が困難であったアナログ情報がデジタル化されて取得可能になっています。

例えば、先進的な小売店では販売機会損失を減らすため、デジタルで顧客の購買体験を向上させています。消費者が店舗内で手にとったり試着したにも関わらずサイズ欠品で店頭で購入にいたらなかったとしても、モバイルアプリで商品バーコードをスキャンしてサイズ在庫が確認でき、オンラインで取り寄せて購買につなげることができます。その結果デジタル化しつつスタッフとの接点を減らし購買へつなげることが可能になっています。外食産業でも、注文端末としてタブレットの採用が増え、エンターテイメント性を高めながら、おすすめを表示したり接点がデジタル化され利便性が向上しています。入店待ちから、座席案内、注文、会計までがデジタル接点となり、もはや、スタッフと接することすらなく食事を済ませることができます。すべてのユーザー体験をデジタルデータとして取得することで、フードロス削減につながる需要予測等でデータが活用されています。

ビジネスデータの量が飛躍的に増加するにつれ、その価値も高まっています。しかし、多くの企業は、収集したデータの巨大な可能性を捉え、ビジネスに有効なインサイトに変えることに苦労しています。

「2022 年に AI で成功を勝ち取る 10 のキーポイント」と題して、AI の巨大なパワーを活用することで、企業がデータをどのように活用できるかを深く掘り下げていきます。2022年のビジネスにおけるデータ活用のヒントとなれば幸いでございます。

#1 ディシジョンインテリジェンス

自社のビジネスでは、どのように意思決定がされていますか?とてもシンプルな質問ですが、多くの組織にとって意思決定は不確実性に包まれた複雑なプロセスであり、泥沼化する可能性があります。そして、それは日に日に複雑さを増しています。実際、ガートナー社の最近の調査では、わずか 2 年前と比べて、65 %の意思決定がより複雑になり、より多くのステークホルダーや選択肢が関わっていることが分かっています(Gartner, How to Make Better Business Decisions、2021年)。現在の意思決定のペースでは、ビジネス上の意思決定が行われる状況が急速に変化していることに対応できないのです。何かを変えなければなりません。

機械学習の予測結果をそのままビジネス利用することは稀で、その他のビジネスルールと組み合わせて意思決定が行われることがほとんどです。機械学習の結果をビジネスルールエンジンシステムや、スプレッドシートにダウンロードして、システムに戻すという非効率なプロセスになっている例は多くみられます。

DataRobot のディシジョンインテリジェンスフローを使えば、機械学習モデルの予測に加えてビジネスルールに則った最適な業務上の判断に変換してスマートな意思決定を行うことを支援します。

#2 AI における信頼性

AI は、企業に多大な価値をもたらす強力なツールである一方で、AI に対する社会的信頼の喪失や、偏りや公正さにまつわる人々の懸念に関するニュースは数多く取り上げられています。利用中の AI システムをどの程度信頼できますか。

いったん AI ユーザーがシステムへの信頼を失うと、AI が展開するモデルや判断を信頼することが非常に困難になります。AI プログラムが拡大すると、システムを拡張し、全社共通プラットフォームとして AI の活用の達成がさらに難しくなる可能性があります。

AI ユーザーとシステムの間に信頼関係を構築し、ユーザーが導入したモデルとその判断を信頼できるようにすることが重要です。信頼を確立するには、透明性と説明責任を高めることから始まります。DataRobot では、AI システムの信頼を構成する要素を大きく 3 つに分類しています。

#3 公正、不偏、倫理的な AI 

AI における信頼性に加えて、AI における倫理を具体的に定義することも重要です。AI は中立的な技術であるとは言い難く、ときに人間が暗黙的にデータに埋め込んでいる偏見が反映され、意図しない結果を招くリスクは広範囲に及びます。組織が AI の利用を拡大するにつれて、AI の影響力が増加し、バイアスや公平性は多くの懸念と議論の対象となっています。

キャップジェミニ・リサーチ・インスティチュートによる「AI における倫理」に関する顧客調査(2020年)では、約 60 %の組織が法的な精査を受けたことがあり、22 %の組織が AI システムによって行われた意思決定に対して顧客から反発に直面したことがあります。(Capgemini, AI and ethics – why is it important?, 2020)。加えて 顧客の 70 %は、組織が透明で公正なAIインタラクションを提供することを期待しています(Capgemini, AI and the ethical conundrum, 2020)。

では、この重要な問題に対して、何から取り組めばいいのでしょうか。

多くの企業にとって、AI の偏見や公正さをめぐる到達点は常に変化しているように感じられるかもしれません。しかし、自社の価値観をAIに取り込み、より良い公正な意思決定を行い、組織のリスクを軽減するためにできるステップがあります。影響評価を行い、社員をトレーニングし、バイアスと公平性の測定基準を特定し、モデルを監視するシステムが必要になります。

#4 テックスタックの統合: エンドツーエンドの AI 

AI 技術の導入には大きな負担が伴うため、このような多額の先行投資を行うのはなぜでしょうか。その答えは 、プラスのリターンを無視することはできないからです。

調査によると、AI をリードする企業は、その 5 倍もの利益を生み出しています。ROI は、AI 導入に遅れをとっている後発組の企業よりも高いのです。(DataRobot, Driving ROI with AI, 2020)。実際、22 %の企業では 2019 年の収益の少なくとも 5 %が AI に起因しています(マッキンゼー・アンド・カンパニー、The State of AI in 2020)。

AI を導入する組織は生き残り、そうでない企業は大きな遅れをとることになります。

企業は、連携するように設計されていない別々のツールではなく、単一のエコシステムとなるエンドツーエンドの AI ソリューションを採用することが不可欠です。これは、企業が基盤となる技術インフラから独立できるようなソリューションを採用することを意味します。このアプローチでは、クラウド、またはオンプレミスの自社インフラのいずれでホストされているかにかかわらず、AI の成果物を自由に移動させながら、3大クラウド・プラットフォームのいずれかにデプロイして自社の AI を管理することができます。

#5 MLOps の台頭

なぜ MLOps が不可欠なのか?私たちは、稼働中のモデルから価値を得ていることを皆知っています。企業の競争上の優位性は、本番環境にあるモデルをいかに早く展開し、反復できるかによって生まれます。言い換えれば、スピードとスケールが重要です。そこで MLOps は、いくつかの重要な課題に対する解答を提供します。

MLOps は、AI の継続的な統合と展開のための単一の環境を提供し、それによって、ほとんどの組織が AI プロジェクトで直面する複雑さを大幅に軽減します。このソリューションにより、そのモデルがどこでホストされているか、どのように展開されているかにかかわらず、一元管理された場所内で、あらゆるものを、あらゆる場所で監視することができます。

#6 AI の民主化

民主化とは、AI を組織内の誰もが利用できるようにすることです。多くの企業では、AI は IT やデータサイエンスチームのものであり、その複雑さを構築、管理、理解できるのは技術者だけであるという認識があります。現実には、AI はビジネス部門が生み出したい成果から切り離されてはならないのです。そのためには、技術者以外のビジネス・ステークホルダーも関与させ、まだ AI を活用していないビジネス部門についても、AI のあらゆる側面で投資していく必要があります。

#7 規制とコンプライアンス

​機械学習モデルを本番稼動させる組織は、規制、コンプライアンス、企業リスクの課題に直面しており、慎重に進めなければ、AI 主導の取り組みを台無しにする可能性があります。自社の業界が現在コンプライアンスのルールに直面していなくても、近いうちに直面することを予期しておく必要があります。ビジネスをサポートする堅牢で包括的な AI ソリューションがあれば、こうした未知で困難な過程も乗り越えることができます。

#8 継続的な再学習

パンデミックや経済変化といった変化を取り入れるには、その基盤となる AI ソリューションが必要です。 継続的な再学習は、AI プラットフォームにとって重要な要素であり、モデルを最高の状態に保つことができます。外的環境に左右されないパフォーマンス、リフレッシュ機能、そして、モデル精度が低下してきた場合には新たなチャレンジャー・モデルの作成と推奨を行い常にモデルを高い精度で維持していく必要があります。

#9 スケーラブル AI 購入するか構築するか

カスタマイズ、AI への信頼、AI 人材の採用といった複合的な要素を考慮すると、多くの組織が、カスタマイズオプションとすぐに使える即戦力の両方を備えた AI ソリューションを購入するかハイブリッドソリューションを構築することで、時間を節約し、最も緊急なビジネス課題を迅速に解決できることに気づきます。

#10 AI Cloud 

AI Cloud と拡張知能を導入し、企業が AI イニシアチブの可能性を実現することを支援します。拡張知能とは、人間の直感と経験の利点と機械学習の効率とパワーを融合させ、より良いビジネス成果を実現することです。AI Cloud は、あらゆる組織の本番環境への AI の提供を加速させます。データサイエンティスト、データエンジニア、IT およびビジネスユーザーを包括的にサポートし、AI Cloud は、AI のライフサイクル全体にわたってコラボレーションと継続的な最適化を可能にする統一環境となるのです。

まとめ

皆様の組織の AI システムは、10 のキーポイントについてどの程度達成できているでしょうか。DataRobot AI Cloud プラットフォームは、AI で成功を勝ち取る 10 のキーポイントすべてを網羅したエンタープライズ AI プラットフォームです。
2022 年、DataRobot は変化の多い時代に AI で成功を勝ち取ろうとするお客様に対して、単一の統合されたプラットフォームと、製造、流通・小売、金融、ヘルスケアの各インダストリーのドメイン知識を豊富に備えたデータサイエンティスト及びそして AI 戦略策定や次世代プラットフォーム構想を支援する AI ネイティブな戦略的サクセスチームが一丸となって支援してまいります。

メンバー募集

DataRobot では AI の民主化をさらに加速させ、金融、ヘルスケア、流通、製造業など様々な分野のお客様の課題解決貢献を志すメンバーを募集しています。AI サクセスマネージャ、データサイエンティスト、AI エンジニアからマーケティング、営業まで多くのポジションを募集していますので、興味を持たれた方はご連絡ください。

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AI Experience Virtual Conference 2021

DataRobot 基調講演では、これまでの AI とは異なり、本質的なインパクトを与える AI Cloud のエキサイティングなビジョンをご紹介

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気候変動対策における AI の役割 https://www.datarobot.com/jp/blog/the-role-of-ai-in-combating-climate-change/ Wed, 22 Dec 2021 02:34:53 +0000 https://www.datarobot.com/jp/?post_type=blog&p=8013 AI Cloud のリーディングカンパニーであるDataRobotも、AIの力でSDGsに貢献すべくAI for Goodなど取り組みを進めています。AIはどのようにSDGs、気候変動に貢献できるのでしょうか。気候変動対策における AI の役割として、その可能性をご紹介します。

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1997 年12月、京都で開催された COP3(気候変動枠組条約第3回締約国会議)を契機として、環境省が1998年から12月を地球温暖化防止月間と定めているのをご存知でしょうか。

昨今、SDGs に対する注目度は高まり続け、全国でもさまざまな自治体や団体、企業が地球温暖化防止に関する取り組みを進めています。しかしながら、国連が発表した SDGs 報告2021においても未だ気候危機は継続中であり、温室効果ガスの排出量も増加していていることから、カーボン・ニュートラルへシフトするなど気候変動とその影響に立ち向かうための緊急対策を取るべきだとまとめられています。

AI Cloud のリーディングカンパニーである DataRobot も、AI の力で SDGs に貢献すべく AI for Good などの取り組みを進めています。AI はどのように SDGs、気候変動に貢献できるのでしょうか。気候変動対策における AI の役割として、その可能性をご紹介します。

(このブログポストは The Role of AI in Combating Climate Change の和訳です)

気候変動は、現在および未来の世代にとって世界的な問題となっています。地球の資源には限界がありますが、母なる自然は地球に住む全ての生物を養うためにその限界を超えて資源を提供し続けなければなりません。しかし、それには高い代償が伴いかねません。テクノロジー、医療、産業はめざましい進歩を遂げており、これらの分野への投資を活用することで、環境への影響を軽減することができます。DataRobot のエンジニアとデータサイエンティストは、カーボンフットプリントの削減やエネルギー排出の無駄が発生する可能性の検知、異常気象などを予測することで、必要なエネルギーを常に確保できるよう、AI と 機械学習 の力をどのように活用するべきかを考えています。

カーボンフットプリント – エネルギーの調達

エネルギー投機は 1 兆ドル規模に達しています。化石燃料の調達、陸上・海洋掘削、太陽光発電所や風力発電所の建設計画など、プロジェクトの始動に必要な資本投資は途方もない額になります。このように高額な投資コストが伴う場合、投資に見合った最大限の効果を得られるように予測することが非常に重要です。石油・ガス分野では、土壌サンプリング、ドリル温度、振動レベルに基づく予測モデリングを活用することで、掘削装置の決定、保守作業、抽出に関するインサイトを得ることができます。支出のほぼ 50 パーセントを占めるのが、リグの掘削流体とポンプのコストです。掘削装置の純収量を増やし、総資本と運用コストを削減するための意思決定プロセスに AI モデルを​活用​(英語)すれば、効率を改善することができます。

太陽光発電所の建設においては、時間経過に伴う太陽電池の性能低下を AI でモデル化することで、太陽光エネルギー活用の効率性を維持するためのセルの保守や交換タイミングを予見できます。風力発電所では、発電所の耐用期間中に発電タービンの性能を保持する予知保全が役立ちます。現在の部品および保守にかかるコストは総所有コストのおよそ​ ​20 パーセント​(英語)であり、標準保証期間はわずか 2 年です。一方、AI による予知保全を活用すれば、控えめに見積もっても​ 10 パーセント​(英語)のコスト削減につながることが実証されています。つまり、現状の再生可能エネルギー発電よりはるかに大きな価値を生み出し、そのコストを削減できるのです。​

計画外の排出

メタンやその他の天然ガスの排出は環境破壊の原因となるだけでなく、エネルギー輸送コストの増大にもつながります。こうしたコストは、企業および一般消費者への価格に上乗せされ、最終的にはお客様の負担となります。パイプラインのセンサーデータ、過去の排出データ、上空から撮影した施設画像などを利用すれば、全米のパイプラインや機器からの排出を AI アルゴリズムで正確に予測できるだけでなく、大きなコストとなる不必要な物理的検査を実施する必要がなくなります。エネルギープロバイダーは、この AI ドリブンの予測的アプローチによって、環境への潜在的なダメージ、汚染に対する罰金、輸送コスト全体を削減することができるのです。

送電網の耐障害性

現在、環境保全技術への投資が、世界の発電および電力消費の在り方を変革しています。家庭用の屋上ソーラーパネルが送電網全体のエネルギー増大に貢献しています。農地に風力タービンを設置する農家の増加によって、自家電源で車や電子機器を充電することが一般化しつつあるなど、消費者の電力利用も大きく変化しているのです。単一の送配電系統上に配置された石炭火力発電所やレシプロガスエンジンで集中的に発電する従来の方式から大きく脱却するには、環境保護、送電網の安全と耐障害性、電力需要の増大などの理由から、送電網管理の最新化に注力する必要があります。21 世紀のアメリカのエネルギーグリッドを最新化して、電力需要を正確に予測し、発電効率を高め、化石燃料の調達負荷を軽減し、動力不足の回路による電力供給のひずみを低減していくためには、AI が不可欠なのです。

まとめ

世界的に気候変動対策の必要性が叫ばれる中、送電網に対する新たな需要が高まっており、発電および配電を管理する新しい手法が求められています。AI 予測とディシジョンインテリジェンスを活用すれば、ゼロカーボンのエネルギーソリューションへのシフトと合わせて、化石燃料への依存度を減らすことができます。AI は、ネットワークの耐障害性を予測できるので従来型の送電網管理にも有効であり、各国が経済的に前進し続けるための基盤となるのです。

メンバー募集

DataRobot では AI の民主化をさらに加速させ、金融、ヘルスケア、流通、製造業など様々な分野のお客様の課題解決貢献を志すメンバーを募集しています。AI サクセスマネージャ、データサイエンティスト、AI エンジニアからマーケティング、営業まで多くのポジションを募集していますので、興味を持たれた方はご連絡ください。

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「DataRobot AI Cloud」に関する基調講演や、業界をリードするDX推進企業の取り組み、AIサクセスを実現するビジネスリーダーによるパネルセッションをオンデマンドビデオで確認

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スポーツ業界における AI 活用ケース https://www.datarobot.com/jp/blog/why-datarobot-is-topping-the-leaderboard/ Thu, 09 Dec 2021 04:16:33 +0000 https://www.datarobot.com/jp/?post_type=blog&p=7904 スポーツチームが AI を活用するユースケース(活用方法)としては、「競技場の中」から、「競技場の外」、「ファン動向測定(Fanalytics)」まで、多岐にわたります。

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(このブログポストは Why DataRobot Is Topping the Leaderboard の和訳です)

野球シーズンが佳境を迎え、レギュラーシーズンの成績上位に食い込んでポストシーズンを戦い抜こうとするチームの熱気にあふれています。何十年にもわたって、野球界の最高のチーム(最高のチームばかりではありませんが)と仕事ができたことを光栄に思います。MLB フランチャイズチームのフロントで働くという情熱は、すべてに通じるものがあります。スタッフ全員が共通の目標に向かって集中している様子が伝わってきて、やりがいを感じます。

​私は 2 年以上前に、​​DataRobot​ という新たなチームに加わりました。AIや自動化に全精力を注いできた私のキャリアの集大成であり、最終的には全く新しい産業を創造することができました。私が MLB に従事するようになった 80 年代には、データサイエンティストはほんの一握りしかいませんでした。それが今では、スポーツアナリティクスの学位があるだけでなく、人気の職業となっています。同様に、10 年前に DataRobot が ​Automated Machine Learning(AutoML)​市場を創出しましたが、今ではテクノロジーやビジネス業界における主要な成長分野の 1 つとなっています。

主要なすべての業界に対応している DataRobot

世界中のプロスポーツチームと仕事ができることは、私にとって実に刺激的です。MLB から NBA、NHL、プレミアリーグ、エンターテイメント業界、テレビ業界に至るまで、現在のプロセスに ​AI​ を導入することで、非常に大きな価値を得ています。また、この夏は Andretti Motorsports とその RKM インディーカーチームに同行し、レースの世界でデータ分析がいかに重要であるか、そして拡張知能がレース戦略にどのように組み込まれているかを学びました。​

スポーツチームが AI を活用するユースケース(活用方法)としては、「競技場の中」(対戦相手の長所と短所は何か、怪我を減らすにはどうしたらいいか、選手の布陣をどうすべきか)から、「競技場の外」(選手は来年のプレイをどう計画するか、誰をドラフトで獲得するか、選手の年俸をどう設定するか)、「ファン動向測定(Fanalytics)」(チケットの値段をどう設定するか、シーズンチケットの解約を減らすにはどうすればいいのか)まで、多岐にわたります。先日、DataRobot チームとジャイアンツの試合を見に行き、スコアボードにある DataRobot のロゴ(左上付近にご注目)を撮影しました。私にとって、スポーツへの情熱と AI への情熱の融合に勝るものはありません。

スポーツ業界における AI​ の醍醐味​

すべてのスポーツチームは、1 試合あたりテラバイト規模のデータを収集し、大規模なデータセットを抱えています。また、どのチームも、競争に勝つために競争力を見出そうとし、より迅速かつ正確にインサイトを得ようと、現実の複雑な人間の行動や膨大な量の変数の微妙な差異に対する理解を深めようとしています。実際、予測の規模が最も大きいのは、金融、医療、製造業ではなく、スポーツ業界のお客様です。スポーツ業界のお客様は、DataRobot プラットフォーム​上で 8,000 億回以上の予測を行っています。あるチームでは DataRobot を導入する前、500 時間かかっていたエンドツーエンドのモデリングを自動化によってわずか 9 時間に短縮し、生産性が 50 倍向上しました。このような大規模な効率の改善は数十年に一度あるかないかという稀有なものです。​

私が新たに加入したチーム、DataRobot について

私の在職中、DataRobot は、AI、機械学習、データサイエンスの業界で常に「高い評価」を受けています。さまざまな業界のお客様が「AI と ROI」の価値を高めており、AI が定着するだけでなく、あらゆる企業に根付いていることを示しています。これに伴い、「市民データサイエンティスト」という新しい世界が続々と生まれ、ビジネスアナリストは、統計学の博士号を取得することも、Python/​R に精通することもなく、AI による最先端のインサイトを得ることができるようになります。市民データサイエンティストは、人工知能と密接に連携する人間の「拡張知能」としての役割を担うことになるでしょう。

DataRobot は数年のうちに、7 億ドル以上(現在は総額 10 億ドル以上)の資金を調達しました。これにより、お客様との提携、お客様への傾聴、刺激的な企業(Algorithmia 社、Paxata 社、Zepl 社など)の買収、最高峰の人材の採用が可能になり、プラットフォームの改善を加速させることができました。

皆さんが自分にとって最適な形で AI を活用していただければ幸いです。次回までに、ジャイアンツの試合観戦時の写真を掲載しておきます。

メンバー募集

DataRobot では AI の民主化をさらに加速させ、金融、ヘルスケア、流通、製造業など様々な分野のお客様の課題解決貢献を志すメンバーを募集しています。AI サクセスマネージャ、データサイエンティスト、AI エンジニアからマーケティング、営業まで多くのポジションを募集していますので、興味を持たれた方はご連絡ください。

オンデマンドビデオ
AI Experience Virtual Conference 2021

「DataRobot AI Cloud」に関する基調講演や、業界をリードするDX推進企業の取り組み、AIサクセスを実現するビジネスリーダーによるパネルセッションをオンデマンドビデオで確認

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時速320kmでの機械学習 – インディカーレーシング https://www.datarobot.com/jp/blog/learning-at-200mph-indycar-racing/ Tue, 07 Sep 2021 08:30:48 +0000 https://www.datarobot.com/jp/?post_type=blog&p=6570 DataRobot は「Winning at 200mph」をテーマに、Andretti Autosports のインディ・レースカーにユニークなスポンサーシップを提供。アメリカ国内で開催されたレースイベントに出向き、技術や人、レース文化について学び、短期的な実行と長期的な計画で最高の状態にもっていく方法を深く理解できたのです。

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DataRobot のコミュニティマネージャのまなです。エバンジェリズムとアドボカシーの担当をしており、お客様の事例やユースケースを通じて、DataRobot とお客様を繋ぐコミュニティ活動を担当しております。

AI の活用は様々な業界で進んでいます。スポーツ&エンターテイメント業界におけるカーレーシングの活用事例をご紹介します。特定の業界固有の事例は、他の業界に籍をおいていると理解が難しい場合はないでしょうか。スポーツ&エンターテイメントは、親しみやすい分野でもあり、我こそドメインエキスパートと自認しているファンの方もいらっしゃるかもしれません。

スポーツを好む経営者は多く、スポーツ業界の事例であれば、他の業界の経営陣も関心を寄せる傾向があるのだそうです。数多くの AI 活用事例にふれることで、新たな業務適用の可能性の発見につながることもあります。

「インダストリー・スワッピング」はある業界での成功事例を、他の業界へ持ち込む手法です。なぜ他の業界の事例を持ち込むかといえば、同じ業界の競合他社企業の事例では、改善はできても差別化要素につながらないためです。

スポーツ業界はとりわけ、IoT センサーの発達でデータ収集が可能になった背景もあり、データ分析が進んでいます。スポーツチームにとって、データ分析を専門に手掛けるアナリストを擁していることがもはや勝負の命運を分けるような状態になっています。また、 Kaggleにも、多くのスポーツデータに関するコンペが実施されています。

AI という言葉は曖昧な文脈で使われることが多々ありますが、AI の要素を以下のように分解すると分かりやすいのではないでしょうか。

AI = 計算機 x アルゴリズム x データ  *

*出典:安宅和人「シン・ニホン」

AI のビジネス活用を考える時、計算機はクラウドによる圧倒的なコンピューティングリソース、アルゴリズムは DataRobot の AutoML に任せることができます。データに目を向けると、長きに渡り製造現場でデータが蓄積されており、急速に進む DX(デジタルトランスフォーメーション)で、これまでデータ化されてこなかったリアルワールドでの顧客接点データ等の蓄積も始まっています。

皆さんの業務で、どのようなデータがあれば、ご自身の業務課題の解決に活用できるか考えるヒントとして、次に DataRobot AI エバンジェリストである Ari Kaplanによる体験レポートとして紹介します。

(以下、 Learning at 200mph – IndyCar Racing の和訳です)

DataRobot は「Winning at 200mph(時速320kmでの勝利)」をテーマに、Robert Megennis が運転する Andretti Autosports のインディ・レースカーにユニークなスポンサーシップを提供しました。フロリダ州セントピーターズバーグのストリート、トロントのダウンタウン、ポートランド・インターナショナル・レースウェイなどを含む12都市で開催された本イベントは、ロングビーチ・グランプリでシーズンを終了しました。2021年を通して、DataRobot チームは、アメリカ国内で開催された多くのレースイベントに出向き、技術や人、レース文化について学ぶという非常に貴重な経験をしました。これにより、短期的な実行と長期的な計画で最高の状態にもっていく方法を深く理解できたのです。

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これは、Robert とその家族(父親の Gary はマネージャー、母親の Helen はオペレーションを担当)に直に接するまたとない機会でした。また、VIP やご検討中のお客様ともこの貴重な体験を共有ができ、ひとりのお客様はCOVID-19 後、最初の公式ラップペースカーに座ることさえできました。

単なる観客やゲストとしてではなく、ドライバーと家族に密着できるインサイダーとして一日過ごすまたとない機会でした。レース観戦に行ったことがなくても構いません。時速320kmで勝つために何が必要かを知ることは、驚くべき経験なのです。

パートナーシップ

RKM(Robert Megennis)チームとDataRobotとのパートナーシップは特別なものです。Robert は次のように述べています、「今シーズンの DataRobot との仕事は最高でした。彼らをチームの一員として迎えることができてとても楽しかった。Ari のように非常にスマートで前向きな人たちとレースがある週末を一緒に過ごし、多くを学ぶことができました。彼らはデータの重要性をよく知り、データがレーストラックでの私の成功にいかに不可欠であるかを理解しています。1,000分の1秒差が勝敗を分けるとき、正しいデータを持ち、それを適切に解釈できるかが大きな違いを生むのです。また、私のチームプロセスとDataRobot の成功のためのプロセスが似ていることと、どれほど多くのことを DataRobot から学んだかは、正に驚愕に値します。今シーズンのパートナーシップは非常に有意義なものであり、今後も続けていきたいと思っています。私たちの関係にとても感謝しているのです。」

レースの流れ

週末は土曜日に1回、日曜日に1回行われる予選レースで構成されており、各レースカーがどの位置からスタートするかを決めます。1位でのゴールは理想ですが、そうでなくてもトップ3に入り「表彰台」に立つことをチームは目指します。勝利は、ただ勝利という名誉だけでなく、ドライバーの知名度向上、スポンサー獲得、ファンの獲得にもつながります。また、10位など後方からのスタートであれば、8位や9位などより高い順位でゴールすることが目標となり、優勝しなくても、他の車を抜いて順位を上げていくことに価値があります。

数字で見るインディカーレーシング

750,000ドル – インディカーの価値

5,000ポンド – 上位インディカーのダウンフォース

1,500 ポンド – インディカーの重量(約680kg)

700馬力 – インディカーの馬力(インディライツは500馬力)

120度(華氏)– ドライバーが耐えなければならない暑さ(摂氏48度)
(1レースでおよそ5ポンド/約2.25kg 体重が減る)

15歳 – エントリーレベルシリーズに参加できるドライバーの最年少年齢(運転免許証よりも早い年齢で取得可能)

7秒 – ピットインとアウトの時間は7秒以下

3シート– 摩耗のために1年で交換するかーシートの数

レース当日

レース当日は、チーム全体が「ハイギア」で準備を進めます。レース前のミーティングで戦略を練り、エンジニアやクルーは何百ものメカニカルな機能を幾度も確認します。

ドライバーそのため、人によって異なる準備の仕方でコースに挑みます。そのため、それぞれの準備方法でコースに挑みます。それと並行して、Robert の両親は、駐車場や観戦エリアに入る VIP ゲストやスポンサーの調整をおこない、また Robert に直接会えるように手配します。

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DataRobot は、常時食事や飲み物を提供するホスピタリティテントを用意し、サーキットを一望できる席で、スポンサーの VIP 顧客(主にCレベルの技術系エグゼクティブ)と交流しました。

Gary は、全車両の製造工程、メカニック、修理、戦略などの舞台裏を丁寧に説明し、また、アラバマではレース中にグループ全員をピット近くのコースに連れていってくれました。

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インディカーはどれも高度な技術を必要とします。走行中にピットクルーからレーサーにヘッドセットで情報が伝達されることで、マシーンや対戦相手の変化を検知し、レースの準備や勝利に貢献します。また、マシーンは、タイヤ、エンジン、シャシー、ホイールなど同じパーツを使用しなければなりません。

毎週末、車のあらゆる部分が検査され、さらにランダムな検査も行われます。例えば、エンジンの内部を分解して、すべての部品が適合しているかどうかを確認しますが、それでも300もの変更可能な箇所があり、その設定によりドライバーが有利になる可能性もあります。例えば、車のリアを数ミリ下げることで、コーナーでのリアの張り出しが増し、ドライバーが自信を持って限界に挑戦できるようになります。

レースの世界では、戦略がすべてであり、勝者と敗者を分けます。勝つためには、クルマのメカニズムだけでなく、人間の行動も重要です。例えば、ドライバーは練習中であっても、他の車に抜かれてはいけません。コース上でドライバーが受け身だと、それは弱さのメッセージとなるからです。他のドライバーはすぐにそれに気付き、あなたをクラッシュするようなポジションに追い込むなど、あなたの弱さを利用しようとしてより積極的な心理操作を始めます。

今後の展開 

束の間の爽快感が終わるとどうなるのでしょう。

毎回レースが終わると、チームはデブリーフィングを行います。車に搭載された300個のセンサーが1秒間に1,000回以上のデータを収集しレースデータを確認します。そして、以下の点を話し合います。

  • レース戦略 – 3周目に追い越しをかけることはできなかったか?
  • ロバートのドライビング – コーナーを広く取るべきだったか?ブレーキが早すぎたか?
  • マシーンのエンジニアリング – エンジンの加熱が早すぎたのか?空力性能は期待通りだったのか?
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Andretti Autosports には、データアナリストのチームがあり、Robert と一緒にデータを解釈し、可能な限り競争力を高められるようサポートしています。次のレースに向けて反復練習するために、Robert は次回のレース場のシミュレーターを使用し、バーチャル空間でミスせずに2時間の訓練をします。

インディレースで成功するには、技術的な戦略だけでなく、関わる人など多くの要素が含まれます。まさに、短期的な実行と長期的な計画で最高の状態にもっていく方法を深く理解することで、信じられない体験をしたと言えるでしょう。

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